最近買ってる雑誌と、メディアについて思ふこと
最近、デザイン関係の雑誌も含めて、ほとんど雑誌を買わなくなった。たぶん、Amazonのせいで本屋に行かなくなって、コンビニに置いてある雑誌しか見ないからだと思う。そんな中、唯一たまに買うのがクーリエジャポン。これはコンビニに置いてある。初めて買ったのはオバマが大統領になったときに出たオバマ特集のもので、それが面白くて、それ以来たまに買っている。
この雑誌は、世界中の新聞やら雑誌やらの記事を翻訳・編集して作られてる雑誌。毎回何かのテーマがあって、そのテーマに関して、世界中の記事が日本語で読めるという感じ。
普段テレビや新聞、ネットのニュースも含め、ほとんどが、日本、欧米、中国、韓国のメディアが報じている内容ばかりだけど、この雑誌だと、たとえばインドがオバマ大統領に何を期待しているのか、とか、ケニアがオバマ大統領に何を期待しているのか、ということが読めたりする。インドが、ケニアが、と、まとめてしまうのはよくないかもしれないけど、現地のメディアに携わる人が考えていることが分かるのは面白い。ケニアのイースト・アフリカンというメディア(雑誌?)は、オバマの途上国支援に注目していたり、イギリスのスペクテイターという保守系誌(雑誌?)は、オバマは「第二のブレア」になり下がるだろうとコキおろされていたり、そのころ日本ではわりとオバマ歓迎ムードだったわけだけど、見る人が違えばこうも世界は違って見えるんだなとか、自分の国の国益をみんな考えてるもんだなと分かったり、いろいろ分かって面白い。
そういうわけで、ときどきこの雑誌を買っている。
今日、スタジオ・ボイス、Esquireが休刊と知って少し驚いたのですが、そういえば最近買ってなかったなあと思った。上にある、クーリエジャポンの今回の特集も「サヨナラ、新聞」なわけで。新聞&雑誌&テレビは、ずいぶん前から死の宣告を受けまくりで、去年ぐらいから(?)アメリカの新聞がヤバイということになってからますますそれが加熱している感がある。「おまえはもう死んでいる」だとか「ROCK IS DEAD」とか、死の宣告をしたがる人が多いのは何なんだろうと不思議でもある。まあ、既得権益的な臭いがするものが皆嫌いなんだろうねえ。
先日、中川淳一郎という人の「ウェブはバカと暇人のもの」という本を読んだ。この本の著者は、オンライン・メディアの編集をやってるみたいで、心ないネットの住人と毎日闘って、ほとほと疲れ果てているようだった。ネット界の暇人達がいかに厄介で稚拙でアホかが詳しく書かれていて、なんだかんだテレビの影響力はすごいとか、ブログやSNSは一般人のどうでもいい日常の塊だとか、素人が何をやっても素人だとか、双方向というのは厄介とか、ネットでの発言は自由なようで実に不自由とか、一般人とそれを相手にする企業の現実はこんなもんですよ、という事が書かれてあった。
その中で、オーマイニュースという「市民みんなが記者だ」というコンセプトのもと、韓国で生まれたニュースサイトがあって、それが日本に上陸したが、大失敗に終わったという話があった。市民記者のプロ意識のなさやら、「権力を批判すればいいんだろ」的なところで思考がストップしてしまっていたり、つまらない内容が多かったらしく、そういうこともあって、コメント欄が荒れまくった結果、サイト閉鎖になったそうだ。
今の新聞という形態がなくなったとしても、今新聞記者が必死にやっている仕事にはニーズがあるから、それがうまく換金されるシステムさえあればいいわけで、別に、今の新聞という形態がなくなったりはするかもしれないけど、記者という仕事がなくなることはないんじゃないかなと思う。
合理的に考えると、ある情報が紙にかかれていようが、電波で飛んできたのをテレビで受信しようが、インターネットで読もうが、なんだって良い。それぞれに特徴があって、一長一短で、情報の質に応じてそれらを使い分ければいいだけの話。インターネットがテレビや雑誌や新聞が持つ既得権益を駆逐して、もっとフラットな世界がやってくるんだ!というような話は昔からあるけど、僕は最近あまりそう思わなくなった。(少しは思ってるけど。笑)
ここ数年で思ったのは、インターネット上にも既得権益的なものは生まれてきているし、結局お金を儲けるためには、そういう楽して儲かるシステムを作るのが一番良いから、ネットの世界でも、今後ますます既得権益的なものが巨大化していくと思う。たとえば、グーグル、Yahoo、Amazon、mixi、Apple、色々あるけど、下手をすると、テレビなんかよりももっと凶悪なシステムになりかねないとも思う。まあ、日々の生活を便利にしてくれたり楽しくしてくれたりする分には全然儲けてくれたらいんだけど。別にテレビ=悪でもないしね。
ということで、話がそれましたが、クーリエジャポンは面白いなあということでした。ま、どっちかというと、「世界で起こっている事」を知っているのがステータスな、男子向けな雑誌ですな。
(ニヤリ)
とんち — 2009/7/4 11:07
確かに、ここ数年で手に取る雑誌が変わったように思う・・・。
いろいろと休刊が続き、雑誌好きとしては残念ですが、
雑誌購入数とRSS登録数がなんとなく反比例してるな・・・。
ステータスな男子としてクーリエジャポン、チェックしてみます!
けんじ — 2009/7/4 13:50
クーリエちゃんと読んでみようかなって気になりますた。
ちなみに、情報減がWEBにとられて、雑誌がやばいってゆう流れだけど
売れてる雑誌って実は情報満載のものだったりするんだよね。
ビジュアル中心のは売れてない。どうしろと!!
mio — 2009/7/4 14:03
>とんちさん
ご無沙汰してます!
そうですね、RSSで事足りるとというか、
ウェブオリエンテッドな、
ウェブマガジンの記事のクオリティも
結構高くなってきているような気がしていて、
そういうのも紙の雑誌が売れなくなってる
理由な気がします。
>けんじ
へえ、そうなんだ、ビジュアル命な、
「アイデア」はなくなってほしくないなあ。
あれは、雑誌というより、本に近いけどね。
情報満載な雑誌というのがどういう内容か分からないけど、
ウェブで読むには長過ぎる記事は、
紙媒体で読んだ方が楽っていう理由だったりするかもね。
R+ (レビュープラス) — 2009/8/14 19:09
はじめまして。突然のご連絡失礼いたします。
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ご質問等ございましたら、何なりとお問い合わせくださいませ。
失礼いたします。