大学でどんな授業をするか。

2013.04.09 06:02 by mio [ 1,382 views ]

Category : 思考の整理

去年から、僕は、千葉大で非常勤講師として、授業をやるようになりました。
コミュニケーションデザイン演習3という、大学3年生の授業です。

1年目を引き受けたのは、やったことないし、なんか面白いかもしれないから。
という、とても安易な理由からでした。

そして、今年は2年目、6月ぐらいから、
また同じ授業をやることになっています。

1年半ぶりにブログの更新。
今日は、大学での授業のことについて、
自分の考えを外から眺める意味も込めて、ツラツラと書きたいと思います。


– 去年やったこと

基本的には「コミュニケーションデザイン」という授業の名前から
逸脱していなければ何を教える授業でもOKとは言われていたので、
タイポグラフィとかもやりたい気持ちもあったのですが、
他の先生のやってる授業とか色々考えると、
テクノロジー系の方が、良いだろうなということで、
インターネット使った何か面白いものを考えてみよう、
という非常にざっくりしたお題の授業をやりました。

大学生50人相手に、全5回、課題を出す演習の授業だったのですが、
プログラミングとか作り方だけを教えようとすると、
考えられることが、学生が「作れる範囲」に限定されそうな気もしたので、
授業では、「コミュニケーションデザインの考え方」みたいな話をしつつ、
グループに別れてもらって、企画を考えて、UI設計して、ヴィジュアルデザインして、
作りたい人、作れる人達には、モックも作ってもらって、
最後にプレゼンみたいな流れにしました。


– 作り方は教えなかった

作る部分(プログラミング)は、滅茶苦茶大事で、
作れないと意味ないし、動かないと意味ないし、、、
これ以上書くと、汚い言葉がたくさん出そうなぐらい大事なんですが、
自分が大学の頃、プログラミングは大学の授業では学ぶところがなく、
ほとんど友達から教えてもらったり、本やネットで調べてきたというのもあったり、
今のご時世、調べるためのキーワードさえ知っていれば、
ネットで調べればいくらでも学べちゃうので、
GoogleやAmazonで何で検索したら良いかだけ伝えて、
そういう道に進みたい人は勝手に進んでくれるだろうってことで、
そういうことにしました。

限られた時間の中で何を教えるか、
削る部分を決めるのは難しい。

ただ、今年の授業は、7回になったので、
1回はプログラミング(楽しい系)もやろうかと思ってます。


– 大学で何を教えたら良いのか?

何度もこの問を自分に投げかけるのですが、
未だに自信を持ってこれだという答えはないままでいます。
教えられることなんて何もない。。。とか思ったりもしたり。

ただ、何となく目指しているのは
「自分で考えること」を教えるということかなと思いました。

あとは、
「やりたいことをやろう」
とかかな。

それから、
「他人の意見に耳を傾けること」
「自分の中に他人の目線を持つこと」

去年の授業で試してみたのは、グループワークの中で、
グループのメンバーを交換して、
他のグループの人に考え中のアイデアをプレゼンしたり、
それに対して、意見を言ってもらったりしました。

多分、僕が、それぞれのグループのアイデアを聞いて、
それはこういう所が良いとか、悪いとか、言うのと同じようなことを、
他のグループから来た人は言うんじゃないかなと思ったからです。

実際、これは本当にそうで、
自分のアイデアに対しては、良いとか悪いの判断が鈍くなりがちですが、
他人のアイデアには、本当に鋭いことを言うもんだと思いました。

僕が何かアドバイスをするまでもなく、
学生同士の意見交換だけで、僕が言いそうなことはだいたい出ていた。
本当に、そういう場さえあれば、教える人とか要らないんだなと思いました。


– 「テーマ」を設けるかどうか? 自由と制約の狭間

僕は、だいぶ自由ということが好きで、
自分が何かをするときに、制約というのは、ないほうがいいというか、
「やりたいこと」というのが唯一の制約、というのが理想、
みたいなところもあるのですが、
「制約」が逆にクリエイティビティを産むみたいな話もよくあるし、
何か課題全体に「テーマ」を設けた方が良いのかなとも思ったりもしました。

もちろん、インターネットを使った何か、という。
ざっくりした縛りはありますが、テーマではない。

例えば、〇〇を解決するウェブやアプリをお願いしますとかね。

〇〇は、何でも良くて、
貧困問題でも、どこかの街づくりでも、架空の商品のプロモーションでも、
まぁ、何でも良いんですが、そうなると、
このテーマの面白さが、非常に重要になってしまう。

しかも、そのテーマは、
「インターネットを使った何か」によって良い解決ができそうな匂いのする
ものでないと、良い課題にならない。

さらに言うと、学生50人、将来進みたい道が、
家電メーカーから、自動車メーカー、インテリア、広告系、
その他自分が将来何がしたいか分からない人(これ結構多い)が、
興味をもって取り組んでもらえそうなもの、将来役に立ちそうなもの。

去年、テーマを設けなかったのは、
そういう面白いテーマを考えることからの「逃げ」なんじゃないか、
と思ったりもしたり。

いやいや、別に「逃げ」でも「攻め」でも何でもなくて、
単に個人的なスタンスがどうなのか?という事なのかなと思ってもみたり、
どうなんだろうなぁぁ〜〜、という。ね。


– 「インターネットを使った何か」によって良い解決ができそうな「テーマ」とは?

例えば、僕は焚き火が好きなんですが、
焚き火を楽しむアプリなんか見てるよりも、
薪をくべて、新聞紙にライターで火を付けることの方が、よっぽど楽しいので、
焚き火を楽しむアプリは割りとどうでも良い。

焚き火を楽しむための、
全国直火OK景色最高な焚き火スポットMAPとかがあったら、
見てみたいかもしれないけど、
こういうテーマは、学生50人に考えてもらうようなテーマじゃないと思う。
いや、意外と面白いかな。。。

奥さんからは「就活」というテーマを貰ったりもしました。
学生が考える「就活」のためのウェブやアプリ、ちょっと面白そうかもと思いました。
「就活」とか暗いニュースが多いしね。

政治とか、ネット解禁になるので選挙とか、行政関係もいいのかなぁ。
そういう、今つまらん感じのが、テーマとしては面白いのかな。

けど、それってインターネットだけの問題でもないしなぁ、、とか。

去年は、アプリとか、サービスとか、Function系が主だったけど、
今年は、メディア(ウェブマガジン等のコンテンツ企画もの?)も
アリにしちゃうか?とか。

テーマなんか何でもいいんだから、何でも決めちゃえば良いんじゃない?とか。

みたいな思考のループを最近繰り返しています。



しまった。朝だ。



6月、授業が始まるまで、また色々考えようと思います。