トゲ植物との戦い

トゲ植物との戦い

2008.05.08 02:17 by mio [ 1,610 views ]

Category : 菜園ス

先日、karappoアシスタントの長谷川君と仕事後に飲んだ帰り道、
ゴミ捨て場に鉢植えが捨てられているのを発見した。


鉢植えにはなにやら、硬い感じの植物が生えていたが、
そのときは暗くてよく見えなかった。
葉っぱは全部落ちていて枯れているようだった。

そのとき、僕は、土に飢えていた。
ジャガイモに与える生ゴミが追いついていなかったし、
生ゴミだけでは、じゃがいもが根をはりにくいことが予想されたため、
どうしても土が欲しかったのだ。
枯れた植物をどかせば、その中にある土がゲットできる。
そして鉢もゲットできる。
そう思った僕は、しばらくその鉢を眺めて悩んだ後、
その鉢を自転車のカゴに放り込んだ。
少し小雨が降っていた。
深夜3時ぐらいだったろうか。


家についた僕は、部屋の電気を点け、
鉢に飢えられている植物の全貌を見た。
僕はその姿に驚いた、恐怖すら感じた。

その植物は、あらゆる枝の先が尖っていて、
全身がトゲだらけだったのだ。
枝の先を触ると痛い。
枝を切るのもままならないと思った。

もういちどゴミ捨て場に戻そうかと思った。
けれど、ここで戻ったら男が廃ると思った。
このトゲ植物と俺は戦って、その根から土を奪うのだ。
いや、奪うのではない、
ゴミとして捨てられる運命にある土を救うのだ。
すべてはジャガイモのために。
そう誓った。


トゲ植物との戦いが幕を開けた。
まず、怪我をしないように、小さいトゲをペンチで取り除いていく。
次に、直径3センチぐらいの、
ある程度太い枝を手で掴んで、太い幹をのこぎりで切る。
そういうことを3度ぐらい繰り返して、すべての枝を解体し、
大元にある一番太い部分の幹を手でつかえめるようにする。
今度は、その太い幹をつかんで、土全体を鉢から浮かした状態で、
その土と根の塊にスコップを叩きつけて、根に絡んだ土をほぐし、
鉢の底に土を落とす。

全工程で、3時間ぐらいはかかった。
途中で何度も挫折しそうになった。

土なんて、そこらへんにたくさんあるじゃないか、
こんなボロボロの鉢植えを手に入れたところで、
どれだけ得をするんだろう、
ここまで苦労する必要はあるのだろうか、
いろんなもっともらしい考えが頭をよぎった。


トゲ植物を切りきざんでいると、
それが枯れているにもかかわらず、
何か、こう、殺人鬼にでもなったような気持ちになった。
相手が攻撃的な形をしていたためか、
僕の気持ちまで攻撃的になってしまったのかもしれない。

トゲ植物を肥料として土に混ぜ込むことも考えたが、
あまりにも硬くて、尖がっていたので、
怪我をするのもいやだし、肥料になるのも数年はかかりそうな
気がしたので、トゲ植物の亡骸は捨てることにした。

トゲ植物を切り刻んでいるとき、
僕はトゲ植物を憎んでいたが、
トゲ植物を捨てるとき、
なぜかさびしい気持ちになった。

もしかしたら、
愛というのは、
好きだとか、嫌いだとか、
そういうこととは
まったく別のことなのかもしれない、
そんなことを思った。


トゲ植物の土を受け継いだジャガイモは、
順調に根を伸ばしている。
もうそろそろ緑色をした芽も出てくることだろう。
トゲ植物よ、お前の死は無駄にはしない。

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  1. JYUZO — 2008/5/9 00:33

    ・・・数ヵ月後
    トゲトゲのジャガイモが採れた。



    っての期待してます(笑

  2. mio — 2008/5/9 01:59

    今日、ヌルヌルの長芋を投入したので、
    トゲトゲで、ヌルヌルになりそうです!

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